政府紙幣ってこういうこと?

日本の現状認識

【デフレ】
物価も、賃金も下がり傾向。名目金利は低いが、使わないで貯金しておけば物価が下がっていくから、今買わずに貯めておくのが得。だから実質的な金利はそれなりにある状態。借金して今何かを買うのは損。

円高
1年も経たずに対ドル3割近い円高。同じものを輸出しても代金が3割引きになっているため、輸出企業は瀕死状態→派遣切りで凌ぐ。おかげで失業者が沢山。
電力会社などはLNG代金が安く付いて儲かるが、別にそれで雇用を増やすってことはない。

【需要不足】
ものを買うお金はないわけではない、日本には高齢者に偏在している1400兆の個人資産がある。ただ、デフレのせいもあり、消費に回らない。若い人は、グレーゾーン金利撤廃で金も借りられず、失業して収入がない人も多く買おうにも買えない。
そして円高で輸出も伸ばしようがない。で、工場も休業。供給能力は余りまくり。

【財政がピンチ】
国債の残高が700兆。GDP比で行くと先進国でダントツ借金が多い。


政府紙幣を発行すると

無利息国債を日銀に押し付けてもどっちでもいいのですが、この政府紙幣なるものは基本普通に紙幣として買い物ができ、日銀券と交換でき、普通に銀行に貯金もでき、期限もなく使える、国が価値を保証した普通の紙幣と同じ機能のものです。
これをどんどん刷って、借金を返すのに使ったり、福祉に使ったり、公共事業に使ったり、国民にパーッと配ったりします。なにもないところからお金が出てくるマジックのようなものです。沢山刷れば税金ゼロにすることもできます。


ただ、副作用があります

【インフレ】
物の量が同じで、お金の量が増えますから、お金の価値が下がります。逆に言えば物価が上がります。しかし、同じように給料も上がりますからフローとしては基本得でも損でもないです。
ただ、先々物価が上がっていくとすれば、貯金しているより今買っちゃったほうがお得です。貯金していると価値が下がって行っちゃいますから。一方、借金は得です。将来返す金額は価値が下がっているので。ある程度は金利も上がるでしょうけどね。

【円安】
日本の円の量が増え、お札一枚あたりの価値が下がるので、外貨に対して円安になります。これで輸出企業は持ち直すことができるでしょう。外貨建てでの値下げも可能になるので、世界同時不況とはいえシェア向上が狙えます。

【需要増加】
インフレになると、貯金持ちの高齢者は使わないと貯金の価値がどんどん減っていくので、ばからしくなって、消費が活発になります。現金が資産購入にも回り、土地や株も上がるでしょう。
この効果で内需が増え、更に円安で輸出が有利になれば、会社は工場を動かして、派遣社員を雇うことになると思います。

そして、

【財政が楽になる】
刷っちゃえば国債の発行額も減らせます。政府紙幣で借金を返しちゃうこともできます。ヘリコプターから諭吉をばら撒いても財政的には平気です。



なんと!政府紙幣の発行で、今苦しんでいる【デフレ】【円高】【需要不足】【財政がピンチ】が全部解決してしまいます。美味しすぎ。

30兆位刷ると、現金と預金の量が750兆ほどですからブレはありますが基本4%程度のインフレになり、物価が4%上がり、給料も4%ほど上がるのではと思われます。
30兆ほど刷って給付金にすれば、4人世帯なら100万円くらい配れそうです。



だれが損するかというと、円建てで貯金を持っている人です。貯金持ちは高齢者に多く、高齢者は選挙に行くので、なかなか実現は難しいと思います。でも、円安で価値が上がる外債ファンドとかも持っている高齢者も多いので、みんながみんないやというわけではないとも思いますが。
政治家も貯金沢山ある人多そうですしね。

しかし、その高齢者の子供で、住宅ローンを払っている世帯は大喜びのはずです。土地が上がり、ローンの支払いは楽になりますから。この世代もう少し選挙に行きましょう。

一種の徳政令に近いですね。

ちなみに年金は、タイムラグはありますが物価に連動する仕組みになっているので、本当に厳しい年金生活者が損をするということはありません。



定番の反対意見はハイパーインフレになったらどうするというものですが、ハイパーになる前に刷るのを止め、インフレ率以上に金利を上げれば止まるのではないでしょうか。そして溜め込んだ米国債が山ほどあるので。こいつを円に変えていくと円安を止められるので止められるでしょう。
アメリカは怒るでしょうがあちらも激しくばら撒きでドル安容認体制でしょうからおあいこということで。