大学生が入社してくれない会社

最近は大学生の新卒採用でも、転職のように人材紹介ビジネスがあるようです。
新卒大学生が欲しい企業に対して、登録した学生の中から向いていそうな人を紹介し、選考の後めでたく入社することになったら企業から御代をいただくという商売ですね。

先日、その人材紹介をやっている人と話したのですが、そこで聞いたことを書きます。

・たしかに就職決まらない大学4年生、修士2年はとても多い。恐らく3割以上決まっていないと思う。

・しかし、実は求人はないわけでは決してない、人が欲しくて欲しくて仕方ないのにだれも来てくれない会社、業界もある。

・外食、介護などは、全然志望者が来ないし、内定を出したとしても他にどこにも内定もらってない学生からも次々と辞退される。

・本人もそうだが、親も外食業界は反対することが多いらしい。就職浪人を親が進めることも多いらしい。


通常人が来なければ給料上げるんでしょうが、介護は国からのポイント以上には払えないし、外食は安売りチキンレース中で上げる余裕は無いしそれはできないと。

選り好みしてる場合か?と言いたくなりますが、なぜ内定を辞退して就職浪人するかというと、4年間大学行って、500万位授業料払うという投資をした以上、投資回収が難しい外食と介護には行けないというのが多いらしいです。

もうその投資はサンクコストなので本当は忘れてしまう他ないんですけどね。

で、留年して授業料もう一年払うというナンピン買いして傷を広げて、多分結局はフリーターと。

なんか悲しすぎます。


外食と介護が大卒を欲しがるというのが良く分かりませんが、シグナリングとして使っているだけでしょう。

学生が大学生活に使った時間や費用で得たものが欲しいわけではなさそうな気がします。大学をシグナルを得るためだけに行くならコストが高すぎます。


そう考えると、やはり大学が多すぎるということになるのでしょうか。

並の人間が大学に行くので、並の人間が欲しいだけなのに、大卒を採用する企業。

大学卒になるために、時間と費用を投資してしまい、その回収をしなければいけないので、外食と介護では働けない学生。


もし、並の人間が、大学に行かないようになれば、企業も高卒でOKとなっていくでしょうし、大学への投資がなければ、介護や外食で働いてもOKという人も増えるでしょう。

財政も苦しいようですし、大学への補助金を絞って、質の高くない大学を潰したり、2年制のコミュニティカレッジ(短大)への転換を促したりしていくべきのような気がします。