健康はやばいよ

日本人の平均寿命は2年連続で前年を上回り、過去最高となったことらしい。男性が79.19歳、女性が85.99歳で、前年からの寿命の延びは男性が0.19歳、女性が0.18歳で女性は世界一だそうだ。
医療崩壊なんて言われてるけど、寿命で見る限りそれでもなかなかのものじゃないんですか。
このペースなら5年で1歳伸びますね。今後iPS細胞でオーダーメイド医療とか、再生医療とかできるようになったら、このペースはもっと急速になるのかも。

これって基本的にはめでたいことなんだけど、問題はないわけではないような。寿命が伸びると、社会保障が相当きつくなると思うのです。

社会保障として増加するコストは、国民年金の支払いが1人当たり約85万円/年。そして、お年よりは何かしら医者に行っているので医療費を平均して年80万弱使っているらしく、本人負担も1割だけなので、健康保険で70万/年。他にも、介護保険や、高齢者に多い生活保護費などのコスト余計にかかってくる。

日本人の寿命が1歳伸びたとしたら、給付対象者が150万人位増えると思うので、年金+健保で控えめに見て一人年150万円かかるとして、2.3兆円位支払いが増えることになるよ。この数字が多いか少ないかだけど、国民年金の07年保険料収入を合計すると2.4兆。それに相当する負荷が社会保険にかかるということになる。3号以外の国民年金加入者数一人当たりで見れば年4万円という金額だ。

これを逆に考えると、寿命が縮めば、社会保障は一気に楽になるとも言える。寿命が1歳縮めば2.3兆の給付が浮くのだ。寿命が縮めば、労働人口比率も保てるので、ずいぶん楽になる。

寿命が伸びるのはけっこうやばい話で、寿命が縮むことはそんなに悪いことではないような気がしてきた。

ところが、最近、健康によくないモノやコトへの風当たりが強くなってきているような気がする。タバコとかメタボとか。短期的に医療費の抑制につながるというのはないわけではないと思うが、そのせいで寿命が伸びてしまったら、長い目で見れば社会保障的に相当厳しいことになる。長生きは健康保険だけでなく、年金にも利いてくるからね。

今やるべきことはむしろ、「メタボ促進」「タバコ推奨」など体に悪いことを勧め寿命が伸びるのを抑制することではないだろうか。
昼夜逆転で家に籠もり、運動もせず、スナック菓子とジャンクフードを食べつつコーラと缶チューハイを飲みながらパソコンに向かいネットワークゲームをし続けるなんて、社会的に模範的なライフスタイルのような気がする(その上アフィリとFXで稼いで納税して年金はらえば理想的なのだが)。

僕は母方、父方両方の祖父母が4人揃って90歳以上で健康という恐ろしい長寿家系なので、正直長生きのリスクは恐ろしいものがある。僕が老人になったときの年金受給額はわずかなものだろうし、110歳まで生きるとして、引退後50年分の蓄えをしておくのは地味に働いていてはどう考えても無理だろう。しかし、独居老人となり生活苦で自殺というのも寂しいものがあり避けたいので、緩慢な自殺のつもりで、連日大酒をくらい、たばこを吸っている。マナーは良くしているつもりだけど。

健康な生活を送りたい人はいいんだけど、健康のリスクも考えておいたほうがいいかもよ?