伝統

伝統を守るって、嫌いなんですよ。ある伝統をなぜ守らなければいけないか?って言うお題に対して、もちろん伝統的なものにメリットはあるんだけど、こういうデメリットもあるよね。どっちに価値があるんだろう?と問うと、昔からそうだからとか、ていうか伝統だからって理由になることが多くないですか?
これって、思考停止してるという事ですよね。少なくとも合理的ではない態度じゃないですか?
社会も大昔から考えると、いろいろな経験を通じて色々なイノベーションが起き、今のカタチになってきたんだし、その中には退歩もないわけではないけど、全体的には進化していいものになってきていると考える方が自然じゃないですかね。そして、もっとよくなるためにはこれからもイノベーションが必要で、どんどん伝統を捨てていかなければいけないと思うのですよ。もちろん全部捨てた方がいい訳ではないですが。

最近では、速見総裁の時の日銀が、伝統的な金融政策以外には何もしなくて、デフレスパイラルになっていくのを放置していたというのが、典型的な伝統を守ることに固執し、なにも考えない、なにもしないいい例だと思います。話は脱線しますが、個人的にはインフレ率は3%程度で、名目金利が1%位で実質金利がマイナス2%位が需要不足の日本にはちょうどいい位じゃないかと思っていて、CPIがコンマ単位でプラスくらいの現状は指数の下方バイアスを考えるとまだまだデフレで、依然実質金利はマイナスなんじゃないかと思います(実質金利がマイナスだと、今投資するより、現金持っていて後で投資するほうがいいので需要がなくなり景気が悪くなり、物価が下がります)。量的緩和は意味がないといえばあまり無い気もしますが、日銀の姿勢として解除は利上げを連想させるので当分このままでいいんじゃないかと思うし、むしろもっとインフレ政策してくれという感じです。
非伝統的な政策の、インフレターゲットとか、政府紙幣とかやってみて欲しいと思ってます。
政府紙幣とかは色々コストがかかりそうなので、日銀でなく日本国が鋳造できる500円玉を山ほど作りまくって、これを国債の支払いに当てたり、福祉関連支出や、公務員の給料に使えば、財政赤字も減るし、さすがに物価も上がっていくだろうしいいのではないかと思うのですが難しいんですかね?
貯蓄に回るとすれば、財政赤字減った分おいしく、消費に回れば、インフレになっておいしいというどう転んでもおいしい政策のような気がする。ハイパーインフレになんて現状どうやっても出来ないでしょう、日銀もそうなればだまって無いだろうし(インフレ率3%まで黙っていて欲しいけど)。

脱線失礼、元に戻ります。伝統の基となる歴史に関して言えば、歴史を誇るってこと自体が、冴えないことだと思っていて、それって昔の話しだし、自分には関係ないし、おれのじいちゃんは偉かったんだよねって自慢してる人みたいで、かなりいけてない話だと思います。どうせ自慢したり、誇りを持ちたいのなら、昔の話じゃなくて、今の話を。他人じゃなくて自分を自慢したり、誇りを持った方がいけてると思いませんか。
日本の歴史も、昔はいまいちだったけど(昔の事は自虐で)、今はわりといいでしょ(今は誇りを持って)?と理解した方が、すなおだし、前向きだし、いいんじゃないかと思えますが。