宗教

ムハンマドの風刺画ですごい騒ぎになっているようですね。僕は基本的に「人に直接の被害がない限り(公共の〜とかは除く)なにしても自由」なのがいいなあと思っていて、暴力で自由を抑圧するのが嫌いなので、大使館襲撃とかはとんでもない話だと思っています。この間の中国の事件を含め。そういえば「悪魔の詩」の翻訳者が殺された事件の犯人って捕まりましたっけ?あれも実にひどい話です。
思想や信教の自由と表現の自由はイマの世の中では当然の話で、僕の考えとは違う話が色々あっても、個人的に不快なだけで、色んな意見を持ち、それを話すことの自由は保障されるべきと思います。朝日もよし、産経もよし、ウヨもよし、サヨもよし、市民運動も、嫌韓本も、中国の反日デモだって暴力をふるわなければ問題ないと思います。

戦時中の新聞記事って本当にすごくて、どの新聞も同じことしか書いてないんですよ。ああいう世の中だけはいやです。色んな意見があって、それに触れて自分の意見を持って、民主的な制度で政治に反映されるというプロセスは制度運用の問題は色々ありつつも考え方としては究極の正解でしょう。人間ってだまされやすいので、報道の統制は、結果国民の思想のコントロールになり、報道の統制者の考え方が、民主政のプロセスを経て実現されてしまうという結果になり一見民主主義だがエライ人主権という政治が出来上がります。戦時中はこれだったと思います。
ちなみにスウェーデンのポルノに規制がないのは、表現の自由に例外はないというポリシーで規制がないというだけのことらしいです(幼児ポルノとかは?)。

話は変わりますが、宗教ってどれも絶対的な価値観を持ち込むものなんですかねぇ、他社との共存を許さないって言うか、世界中を同じ考えにしないと気がすまないもんなんでしょうかね。クローズに信者の選民意識を高めてやっていくという方向はあまりないんですかね。まあ、大抵の組織は拡大志向になるという現れがここにもあるということなのか。宗教は儲かるしねぇ。

そんなわけで宗教はあまり好きではないのですが、実は期待する部分もあります。それは、経済的な裏付けがなくても幸福を増すことができる有力な装置だということです(阿片ともいうが)。宗教を信じて幸せになる人が増えれば、GDPは増えなくても、幸福の総量が増えるわけで、このこと自体はいいことかと。市場主義が必然的に生み出す経済的敗者を幸せにするためには宗教は一つの有力な役目を果せます(他にも恋愛が同じ機能を果たします)。悪質なマインドコントロールによらず自由意志で入信でき、脱退できる宗教であれば、がんばって活動していただきたいものです。
但し、宗教は非信者に冷酷なので、政治を牛耳るような事は避けてもらいたい。いくつかの宗教が競い合い牽制しあうような状況を望みます。

あと、儲かってるんだから税金取りたいですね。寄付する人の所得から控除して、領収書をちゃんと出してもらい、それを元に宗教団体からばっちり頂くと。ただ、どの宗教団体も政治献金たっぷりしてるから現実的には無理だろうなぁ。